介護保険の負担と、大和市の備え
社会保険料は増えてるらしいけど、うちの親の介護や自分の老後は、この市ではどうなる?
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負担の変化と市の備え
大和市の介護保険では、65歳以上の基準額が前の3年間より月650円上がりました。市は高齢の人が増える将来を見込み、在宅サービスや施設、人材の確保を計画しています。
整備が進んだ事業所がある一方、新設予定の特養の建設中止も報告されています。保険料の変化と市の備えの進み具合を、計画と実績から確かめます。
社会保険には医療・年金などもあります。ここでは地域の介護を支える介護保険に絞って見ます。市の計画から、一人ひとりの将来の費用や利用できるサービスまでは決まりません。
年齢で決まり方が違う
40〜64歳の医療保険加入者
加入中の医療保険で決まる
介護保険料は医療保険料と一体で納めます。額は加入する医療保険や所得・給与などで変わります。被扶養者は個別に納める必要がありません。
65歳以上
大和市の基準は月6,485円
2024〜2026年度の基準額は年77,820円。前の2021〜2023年度の月5,835円から、月650円上がりました。本人の保険料は所得や世帯の課税状況で異なり、「介護保険料決定通知書」で確認できます。
月6,485円は65歳以上の保険料を決める基準です。40〜64歳にそのまま当てはめたり、本人の請求額やサービス利用時の自己負担と同じに扱ったりはできません。
最新情報・利用条件は公式サイトでご確認ください
高齢の人は、これからどれくらい?
市の第9期計画は、2024〜2026年度の高齢者福祉と介護保険の取組、サービスの利用見込みや整備目標、保険料を定めたものです。2040年までの人口も見込み、介護の備えを考えています。
2023年10月1日 実績
58,431人
市計画の第1号被保険者数
総人口に占める割合 23.9%
うち85歳以上 9,200人
2040年10月1日 計画策定時の推計
72,974人
市計画の第1号被保険者数
総人口に占める割合 29.8%
うち85歳以上 14,074人
第1号被保険者は65歳以上の人です。上は市の計画104頁の「第1号被保険者数」を示しています。同表は住民基本台帳登録者数・各年10月1日現在と注記しています。2023年実績と、計画策定時の将来推計を比べたもので、現在の人口や個人の介護リスクを示す数ではありません。
近隣市でも、65歳以上は増える見込み?
下の5市はいずれも、2020年より2040年の人数が増える推計です。比較には国立社会保障・人口問題研究所の同じ原表を使います。
| 市 | 2020年 | 2040年推計 |
|---|---|---|
| 大和 | 58,449人 | 75,706人 |
| 綾瀬 | 23,386人 | 25,544人 |
| 海老名 | 34,300人 | 43,570人 |
| 座間 | 34,464人 | 43,352人 |
| 藤沢 | 108,308人 | 143,835人 |
いずれも各年10月1日。上の大和市計画とは元の人口資料・起点・推計方法が異なるため、値は一致しません。2つの系列をつないだ増加率は作っていません。
備えは、どこまで進んだ?
2024年度実績
介護の総給付費は169.1億円
計画173.4億円に対して97.5%。施設・在宅などの介護サービスの給付費で、市の高齢者施策全体の支出額とは範囲が違います。2025年度の総給付費実績は、この報告の表では未掲載です。
2025年度の審議会報告
新設予定の特養は建設中止
2025年度中の開所を予定していた特別養護老人ホーム108床とショートステイ12床は、事業用地の事情による建設中止が報告されました。市計画の特養956床という整備目標を、開所実績としては扱えません。
計画策定時の2026年推計
介護職員の需要3,987人、供給3,329人
計画策定時の推計では、需要に対する供給の割合は83.5%、2040年は73.0%です。市は人材の確保・育成を重点施策にしています。この割合は、現在の欠員率やサービスを利用できない人の割合とは異なります。
在宅生活を支える、訪問介護・看護の定期巡回や随時対応を行う事業所は、2024年12月に1か所開設しています。整備の動きはありますが、給付費・床数・人材推計のどれか一つで、必要なときに使えるかまでは判断できません。
施設と在宅サービスは、何を増やす計画だった?
第9期計画106頁は、特養の年度末の床数を2024年度846床、2025・2026年度956床としています。在宅サービスでは、定期巡回・随時対応型訪問介護看護を2024〜2026年度各4か所、「(看護)小規模多機能型居宅介護」を2024年度11か所、2025・2026年度12か所としています。
これらは整備計画値です。複合区分の「(看護)小規模多機能」を、すべて看護小規模多機能型の数とは読み替えられません。特養の計画上の110床増と中止報告の108床の関係は当該資料だけでは確定できず、差し引いて現在の床数を求めていません。
近隣市より、介護サービスは使いやすい?
今回の比較は保険料基準額と65歳以上人口までです。サービスの利用しやすさについて、5市を同じ定義・時点で比べられる根拠は確認できていません。施設の床数だけでは、在宅サービス、人材、空き状況まで含めた使いやすさは分かりません。
市民の意見や、その後の議論は?
第9期の策定では、2022〜2023年に審議会が7回(うち1回は書面)開かれ、サービス供給量や費用、保険料が審議されました。2023年11月の6会場の地域説明会と市民意見公募では、合わせて15件の意見が提出されています。
2026年10月22日に確認したサービス審議会の公式ページは、10月15日の会議を「開催予定」として掲載したままで、議題には「事業所の整備状況」が含まれています。その会議の資料・結果は、同ページの開催記録ではまだ確認できていません。開催されなかったという意味ではありません。
根拠を確かめる
確認した公式資料
大和市「保険料と納め方」:40〜64歳と65歳以上の決まり方。更新2026年6月10日。現行の所得段階は2026年度の表で確認できます。
厚生労働省「第9期の第1号保険料」:2024年5月14日公表、各保険者保険料基準額一覧。
社人研「日本の地域別将来推計人口(令和5年推計)」:結果表2_3、5市の2020年・2040年。
大和市「大和市の特徴とデータ」:隣接市。
大和市「第9期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」:2024年3月策定、2024〜2026年度。冊子1頁(位置づけ)、95頁(人材)、104頁(人口)、106頁(整備計画)、130〜131頁(財源・保険料)、147頁(策定経過)、156頁(地域説明会と意見公募)。
市「実行管理結果報告・令和7年度実施分」:PDF 4枚目(サービス別の分析)、5枚目(2024年度総給付費)。2024年度給付費は介護保険事業状況報告の月報に基づくとの注記があります。
市サービス審議会・令和7年度第1回の資料3(特養建設中止)、資料2-1(定期巡回事業所の開設)。
本文・原表・リンク先の確認日:2026年10月22日。
市の計画は2026年度まで。次期計画や新しい実績、整備方針が公表されたら、この答えも確かめ直します。